選手権初戦敗退から這い上がった報徳学園が近大和歌山に2-1で勝利!プリンス1部昇格を目指し綾羽との決戦へ

先制ゴールを決めた報徳学園FW坂元一渚璃

 11月20日、プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)1回戦がJグリーン堺で行われ、報徳学園(兵庫2)が近大和歌山(和歌山1)に2-1で勝利し初戦を突破した。報徳学園は決定戦に進出しプリンスリーグ1部昇格を賭けて綾羽(滋賀1)と対戦する。

 報徳学園のスターティングメンバーは
GK櫻井啓太
DF井出隆介、村上陽音、山崎純平、林琉樹
MF山本征汰、瀧田隼人、筒井翔太、松本一輝
FW坂元一渚璃、樋口虎太郎

 対する近大和歌山は
GK後迫海吏
DF森本一平、澤一翔、荒木宏心、長瀬雄飛
MF石垣諒大、畑下葵北藤廉、田井寛務
FW谷口金太郎、藤木皇成
のメンバーで試合に挑んだ。

 報徳学園は兵庫1部リーグを2位で、近大和歌山は和歌山1部リーグで優勝しこのプレーオフに進んできた。選手権では報徳学園は初戦敗退、近大和歌山は12年ぶりに優勝と対照的な両チームがプリンスリーグ関西1部参入を目指し激突した。

 試合序盤は両チーム攻め合う様相。しかしDFラインの裏を取り始めた報徳学園が徐々に押し込み始めると35分、18番FW坂元一渚璃がDFを背負いながらボールを貰い「貰った瞬間からシュートで終わろうと決めていた」と、反転からシュートを放ちゴールネットに突き刺した。

【フォトギャラリー】プリンスリーグ関西 プレーオフ1回戦 報徳学園 vs 近大和歌山

プリンスリーグ関西 プレーオフ1回戦 報徳学園 vs 近大和歌山

 報徳学園が1点リードのまま後半へ入ると、近大和歌山が反撃に出る。9番FW藤木皇成が起点を作れば、右サイドからMF石垣諒大が突破。10番MF北藤廉もドリブルで仕掛けチャンスを作っていく。しかし近大和歌山がなかなかフィニッシュで終われない展開が続くと、報徳学園が追加点を奪う。「ウイングの陸斗と距離を近くしようと話していて、ここにいて欲しいと言っていたのでそれが上手く出来た」というFW坂元から途中出場の9番FW久冨陸斗に縦パスが入り、抜け出した久冨が左足でシュートをゴールを決めた。

 2点リードを許した近大和歌山も83分、FKから5番DF澤一翔が押し込み1点を返す。しかしその後はシュートまで行けず試合も終了。2-1で報徳学園が逃げ切り、綾羽が待つ昇格決定戦へ駒を進めた。

 選手権1回戦でプレミアリーグの強豪・流通経済大柏と対戦が決まっている近大和歌山は、プリンス昇格を手土産に決戦の地へ乗り込みたいところだったが、残念ながらここで敗戦となった。一方、選手権初戦敗退という屈辱から這い上がり、練習から改善を重ねこの大会に挑んだ報徳学園。逆境を跳ね返しこの試合に勝利した報徳学園イレブンは見事だった。

(文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2021プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)
高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2021プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)