県内3冠が目標の奈良育英が決勝へ!香芝に3-1で快勝

奈良育英が3-1で勝利(写真=森田将義)

 令和3年度奈良新人戦(新人選手権大会)の準決勝が2月5日に行われ、奈良育英香芝が対戦。FW本岡林蔵(2年)の2ゴールなどにより、奈良育英が3-1で勝利し、12日に行われる決勝へと駒を進めた。

 結果だけ見れば快勝だが、奈良育英の選手、監督からは満足した様子は見られない。10年ぶりの選手権出場を果たした昨年だけで終わるのではなく、今年以降も勝ち続けなければいけない。「自分たちは新人戦、インターハイ、選手権の3冠を狙っている。奈良県でしっかり勝ち切って、関西や全国でも戦えるチームにしていきたい」(本岡)との目標を達成するには、満足できる内容とは言えなかった。

 特に課題が出たのは前半だ。梶村卓監督が「パスを引っ掛けてしまい、ゲームの流れを悪くした。精神的に自分らで追い込んだ形になったので、前に付けられる場面で後ろや横のパスが増えてしまった」と振り返る通り、主導権を握りながらミスが目立ち決定機まで持ち込めない。

 「3回戦と準々決勝が0-0で選手が自信をつけた。守れる戦い方を自分たちで分かっていたので、具体的な守り方は一言二言ぐらいで、ブロックを作って守れるなと思っていた」。御神本真一監督の言葉通り香芝にとっては理想通りの試合展開。手堅い守備からカウンターを狙うと飲水明け直後の前半24分にはFW倉本大輝(2年)のパスを受けたFW阿部秋哉(2年)が左足ミドルを叩き込んだ。

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 追いかける展開となった奈良育英は前半のうちにポジションを入れ替え、ビルドアップを軌道修正。立ち上がりに少なかった中盤から前線に飛び出す動きも増え、34分には自陣からのロングフィードに反応したDF久代和夢(2年)がゴールに迫ったが、GK峯田惇(2年)に阻まれた。40+1分には右サイドを仕掛けたMF磯貝新之助(1年)からチャンスが到来。マイナスのパスから放ったMF山田麻人(2年)のシュートはGKに阻まれたが、こぼれ球をMF水流大翔(1年)が押し込んで、1-1で前半を終えた。

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