先制点を奪ったのはFW瀧澤一心(左)だ(写真=多田哲平)

 後半は雨脚が強まり、日が沈み視界も悪くなった。そんな状況で、開始早々に反撃を許す怪しい雲行き……しかし、これをすぐさま振り払ったのは、山本だった。

 失点からわずか30秒あまりの51分、右サイドからのパスをペナルティエリア左でもらった背番号9は、DFのタイミングをずらして、右足を一閃。このシュートがゴールネットを揺らし、再びリードを2点に広げた。

 山本のゴールで勢いに乗った柏U-18はさらに、59分に西村のクロスに右足で合わせた近野のゴールで4点目を奪取。71分には西村の左足クロスがそのまま決まり5点目をゲットする。

 75分過ぎには押し込まれたものの、花松とDF4大槻豪(3年)のCBコンビ、GK21ハーパータイガオリバー(2年)を中心とした守備陣が我慢強くはね返し、追撃弾を許さなかった。

 計5得点で快勝した柏U-18はここ4試合で負けなし(2勝2分)で7位に。着実に順位を上げている。

 また2得点の山本は得点ランク3位(8点)に浮上。酒井直樹監督は「さすがですね。彼は右も左も蹴れてヘディングもできる。そして相手を一瞬で外す技術が高い。体調不良から回復してここ最近はずっと点を取り続けている。良い状態ですね」と称えた。

 一方で敗れた桐生第一も、噛み合った時の攻撃には迫力を感じさせた。とりわけ諏訪と岡村のコンビネーションは見事で、そこにスピード豊かなMF14小野剛史(2年)、FW9島野大和(3年)が絡んだ際には、ペナルティエリア深くまで入り込み、相手ゴールを襲った。

(文・写真=多田哲平)

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