柏U-18MFモハマドファルザン佐名と神村学園DF中江小次郎(写真=松尾祐希)

 その後は相手の反撃に遭い、最終ラインが後ろに下がってしまう。自陣で耐える時間が長くなり、危険な場面を何度も迎えた。それでも19分に左MF積歩門(新3年)が加点。苦しい時間帯にワンチャンスを生かして、試合を優勢に進めていく。

 だが、ドラマはここからだった。柏U-18は2点を奪い返すべく、個人技とコンビネーションプレーをうまく使いながら攻撃を展開する。

 「守りに入ってしまい、最終ラインがかなり下がってしまった」とは神村学園・有村圭一郎監督の言葉。自陣ではね返すだけが精一杯となった神村学園を追い込んでいき、積極的にシュートを打ち込んでいく。

 すると、25分に滝澤のアシストからFW山本桜大(新3年)が加点。1点差に詰め寄ると、終了間際の39分に山本のクロスにFW市村健(新1年)が左足で強烈なボレーショットを捻じ込んだ。

 土壇場で追い付いた柏U-18は勢いに乗ってPK戦を迎えると、5人全員が成功。対する神村学園は1本目で大迫が失敗してしまう。この結果、柏U-18が接戦を制し、今大会初勝利を手にした。

(文=松尾祐希)

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