岡山学芸館 vs 就実(写真=森田将義)
前半は就実が押し込みながらも、決定機らしい場面は35分に相手のバックパスのミスを拾った吉岡のシュートぐらい。35+1分には、29番DF田口大慎のロングフィードから就実のゴール前を抜け出した20番FW木村奏人が見事なドライブシュートを決めて、岡山学芸館が1点リードで試合を折り返した。
先制されたものの、前半に就実が見せた出来は決して悪くない。須田監督もハーフタイムに「良い流れだったけど、もったいなかったね」と選手に声を掛けたという。そういった声掛けに励まされたのもあり、仕切り直しとなった後半1分には中央でのボール奪取から、素早く右サイドの9番FW山内裕大へと展開。ゴール前に入ったボールを18番FW加藤慶大がニアで合わせて、同点に追い付いた。
以降は互いに勝利を目指して、主力を投入していくが互いに集中力を切らさず、最後の局面をやらせない。30分には中盤でルーズボールを拾った19番MF田村日夏汰を起点に右から左へ。28番FW平本葵が勢いよく仕掛けたが、須田監督が「気持ちが強い子でタフ」と評する7番DF春名倖生が身体を張ってストップし、最後の仕事をやらせない。そのままタイムアップを迎え、両チームが3位となった。
互いに悔いが残る形で大会を終えたが、久々の公式戦を経験できたのは大きい。「岡山は新人戦がありましたが、その後は試合が出来ていなかった。レベルが高いチームとやれたのは良かった。今の自分たちの力がどれぐらいなのかが大体分かりました」と話すのは高原監督。今回出た課題を克服し、まずはインターハイに向けた準備を進めていく。
「こういう事も出来るんだという選手が沢山いました。プリンスリーグで少しチャンスを与えようかなと思います」。そう話すのは須田監督で、この日のゲームでアピールに成功した選手は少なく、今後の競争力アップに繋がりそうだ。3度目の対戦では、どんな結果になるのか。中国大会でぶつかった経験は互いのチームにとって、プラスになるのは間違いない。
(文・写真=森田将義)
▽第14回中国高等学校サッカー新人大会
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