津久井佳祐と新谷陸斗のCBコンビがU-17日本高校選抜の最終ラインを支えた(写真=多田哲平)

 後半に入ると、流れはU-17日本高校選抜により傾く。7分には左サイドからのパスをゴール前で受けた阪田澪哉(東山)が上体を捻りながら足を振り抜く。後半頭から出場した右サイドハーフが放ったこのシュートがネットを揺らし、U-17日本高校選抜に追加点がもたらされた。

 リードを2点に広げたU-17日本高校選抜は、精神的な余裕が生まれたのか、さらに攻勢を強めていく。阪田と同じく後半の初めから途中出場したMF名願斗哉(履正社)、そして福田らが度々強烈なシュートでU-17日本代表ゴールを襲った。

 一方、守勢に回ったU-17日本代表は集中力に乱れが見られ、次第にリズムを崩し連係ミスが散見。中盤でのボールロストが増えてなかなか相手ゴールに迫れない時間が続く。途中から起用されたテクニシャンの廣井蘭人(帝京長岡)や、191センチの長身を誇るFW後藤啓介(ジュビロ磐田U-18)も流れを変えるには至らず。

 セットプレーからの長身DF市原のヘディングや、途中出場のアタッカー石井久継のドリブルから、なんとか攻撃の糸口を探ったが、最後まで崩れたリズムを立て直せず、U-17日本高校選抜の守備網に絡め取られる格好に。結局U-17日本代表は予選3試合を戦って、勝利は横浜FCユースから挙げたひとつのみとなった。

 ”ライバル対決”を制したU-17日本高校選抜は3戦全勝で、予選リーグを首位突破。予選2位の履正社(大阪)と優勝をかけた1位決定戦に臨むことになった。

(文・写真=多田哲平)

▽第4回 J-VILLAGE CUP U18
第4回 J-VILLAGE CUP U18