三菱養和はGK町田佳祐を中心に粘り強い守備を披露した(写真=多田哲平)
それでも、対する帝京はハーフタイムに攻撃の動きを修正すると、後半からMF10伊藤聡太(3年)を軸としたパスワークにリズムが生まれ出す。
すると48分、左サイドからのグラウンダーのクロスに合わせたエース齊藤のゴールで同点に。この得点が三菱養和のプランを崩した。
三菱養和の庄内監督は「1-0で後半上手くいっていれば、向こうはまた絶対前に出てくるのは分かっていたので、我慢しながら追加点を取って2-0というのが理想でした。ただ後半始まって2分で失点しまったのが痛かった」と悔やむ。
帝京はその後、試合の流れを掌握し、ハイテンポな攻撃で追加点を狙っていく。左のDF2島貫琢土(3年)と右のDF22並木雄飛(3年)という両SBもオーバーラップの機会が増え、サイドアタックに厚みがもたらされた。
61分には左サイドを抜け出した松本のクロスから並木がゴール右スレスレのシュートを放ち、79分にはペナルティエリア右に抜け出した齊藤が相手を焦らせる(相手と接触して倒れるもノーファウルの判定に)。86分にはMF8押川優希(3年)の縦パスに合わせて抜け出した松本が相手ゴールに迫った。
しかし最後まで三菱養和の粘り強いディフェンスを前に、逆転弾は生まれず。1-1の痛み分けとなった。9月3日時点で互いに順位は変わらず、帝京は2位、三菱養和は7位となっている。
帝京の日比威監督は以下のように振り返る。
「(後半は)よく立て直したかなとは思う。でも仕留めるところは仕留めておかないと、最後どっちつかずの流れになって、どっちが勝ってもおかしくないゲーム展開にさせてしまったのはあまり良くなかった。失点がもったいない。勝っていれば昌平と勝点で並んでいただけに勝ちたかった」
帝京は9月10日の次節、首位の昌平(埼玉)と対戦。また三菱養和は東京ヴェルディユース(東京)と相まみえる。
(文・写真=多田哲平)
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