両チームともチャンスを活かせず。就実対広島皆実の一戦はドロー決着

就実 vs 広島皆実(写真=森田将義)

 高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 中国は4月30日に第5節を行い就実(岡山)と広島皆実(広島)が対戦した。

 開幕から1分2敗と未勝利が続き、下位に沈む就実にとって、ホームゲームに挑むこの日は是が非でも白星が欲しい一戦とあり、選手の気合は十分。「ミドルゾーンではタッチ数を減らして簡単に散らしながら、アタッキングゾーンでは自分たちの良さや個性を出してドンドン仕掛けて行こうと言われていた」。主将の7番DF春名倖生の言葉通り、ボールを持ったら素早く前方へと展開し、10番FW横田憲史郎らが見せる積極的な仕掛けで、広島皆実を押し込んだ。

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 「広島皆実は中盤とDFが低めのライン設定だったので、ミドルシュートを狙って相手を引き出そうとも思っていた。シュートの母数を増やしていかないと得点できないので、どんどん打っていくのも最近の課題として取り組んでいる」。春名が続けた通り、ゴールへの意欲も高く、前半7分には相手DFのクリアボールを高い位置で拾った8番MF平野翔生がミドルシュート。27分には高い位置でボールを奪った11番FW草野大吾が左に流れ、9番MF山内裕大、横田と繋いでゴールを狙ったが、得点には至らない。37分に左クロスのこぼれ球から放った春名のボレーシュートも枠から逸れ、春名は「チャンスを決めきれなかったのが、勿体なかった」と口にした。

 対する広島皆実は開幕から3連勝を狙いながらも、昨年のプリンスリーグ、今年3月の中国新人大会と連敗中である就実に苦戦したが、後半になってからはボールを持つ時間が増加。前方でタメを作る13番FW岡本敬太や、3列目から攻撃のスイッチを入れた7番MF立通岳を中心に攻め込んだ。22分にはサイドチェンジから、右サイドの11番MF藤井永遠に渡ると、中にクロス。走り込んだ10番MF藤井颯天が頭で合わせたが、DFに当たってCKに。36分には中央を運んだ立通が右前方にパスを入れ、フリーで抜け出した岡本がゴールを狙ったが、枠を捉えられず。就実を押し込んでセットプレーを獲得するチャンスも多かったが、1点は遠かった。「細部の拘る部分が足りていなかった。もっと細部に拘れば、最後の1点や、最後のラストパスに繋がる。失点をゼロに抑えた守備は凄く良かったと思うのですが、攻撃陣の所で点が獲れないのが課題だった」(4番DF新中優大)。

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▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 中国
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