鮮やかなボレーシュートを決めた都立日野台FW藤原陸樹(写真=多田哲平)

 後半の頭から投入されたMF15角田哲哉(3年)が巧みなテクニックで相手を翻弄し、成立学園はより押し込む時間を増やしていく。

 5分、右サイドでボールを受けたDF2清水冬真(3年)からのクロスに八木が反応し、狼煙をあげると、その4分後にはその八木からのパスに抜け出した佐藤由空がGKとの1対1をきっちりと沈め、成立学園が逆転に成功。また13分にはゴール前に飛び出したMF15角田哲哉の追加点で、リードを広げた。

 その後も緩めることなくスピーディな攻撃を続けると、試合終盤の38分、敵陣でボールを奪った佐藤由空のパスからMF23佐藤漣(2年)が勝利を確信させる4点目をゲット。スコアを4-1とし、都立日野台を見事に退けた。

 焦れることなくビハインドをはね返して勝利した成立学園は、17日の準々決勝で大成と激突する。

 一方で敗れた都立日野台も、成立学園のハイテンポなパスワークに対応していたため終盤こそ疲労の色が濃く見えたが、多くの時間で球際で相手に食らいつき、時には鋭いカウンターを繰り出し、たくましい戦いを見せた。とりわけ藤原のシュートセンスと懐の深いボールキープ、DF23山本勲(3年)のリーダーシップと粘り強い守備、GK1池井勇太(3年)のファインセーブは見応え十分だった。

(文・写真=多田哲平)

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