実践学園も、MF吉川大地の突破などからゴールを狙った(写真=多田哲平)

 延長戦に入ってもエネルギッシュさが衰えない両者の均衡が破られたのは、前半11分だった。

 スコアを動かしたのは、度々鋭い抜け出しを繰り返していたFW原田だ。

 カウンターから敵陣深くに走り出した原田が、一度は相手GK1加藤圭乙(3年)にシュートを止められながらも、はじかれたボールを自ら押し込んで、ついに国士舘に先制点をもたらす。

 1点のリードを得た国士舘はその後、実践学園の猛反撃を受けながらも、身体を張って対抗。延長後半には最終盤にFKやCKなどセットプレーで何度も試合を振り出しに戻されるピンチを迎えるが、ゴール前に堅陣を築き、これをはね返し続けた。

 そして、このまま延長戦が終了。ホイッスルが鳴ると同時に、国士舘の選手たちは雄叫びをあげた。2回戦では堀越を4-1で下し、この準々決勝でも強豪との激戦を制した国士舘は、23日の準決勝で駒澤大学高等学校と相まみえる。

 一方の実践学園も、MF6古澤友麻(2年)のアイデア溢れるチャンスメイク、MF8吉川の裏抜けと突破力を軸とした攻撃には迫力があり、GK加藤のセービングも素晴らしかった。

(文・写真=多田哲平)

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