さくら清修は長澤大輝のゴールで先制するも…(写真=多田哲平)
とりわけ素晴らしかったのが中盤の連動性。MF6福田一樹(2年)、MF7江沢匠映(3年)、MF14向井俊貴(3年)は、ポジションを流動的に変えながらスペースを埋めていき、中盤での主導権争いで優位に立った。
主将でもある江沢は試合後「中盤のところでセカンドボールを拾えず、ポジショニングが悪かったので、チームで話してそこで修正して後半に臨めました」と明かしている。
そうしてリズムを掴んだ佐野日大に同点弾が生まれたのは43分。左サイドから江沢が放り込んだロングスローのこぼれ球にDF4緒形一真(2年)が反応。痛烈なシュートを突き刺してみせた。
さらにその7分後の50分には、DF高根澤賢(3年)の絶妙クロスに江沢がヘディングで合わせて追加点。逆転に成功する。
それからもさくら清修を押し込んでいく時間が増え、15分には途中出場のFW9ヒアゴンフランシス琉生(3年)が際どいシュートを放つなど、惜しい場面を作った。
終盤には、攻勢を強めたさくら清修の反撃を受けながらも、GK1槙田海里(3年)を中心とした守備陣が身体を張って、これを阻止。最後まで追加点を与えず、見事に勝ち切った。
佐野日大は4大会連続の関東大会出場が決定(新型コロナウイルスの影響により大会が中止)。決勝では宇都宮短大附と戦う。
一方で敗れたさくら清修の、佐野日大を苦しませた戦いぶりも賞賛に値するものだった。とりわけFW19物井春翔(2年)のポストワーク、FW10秦野颯(3年)とFW9荒牧大凱(3年)の両ウイングの切れ味鋭いドリブルは相手の脅威となっていた。
(文・写真=多田哲平)
▽令和4年関東高校サッカー大会栃木予選
令和4年関東高校サッカー大会栃木予選