MF丸山侑吾は2得点・1アシストの出来(写真=柏原敏)

 この粘り強い守備が流れを変える。直後にMF6渡邉良(3年)が右サイドを攻略し、GKとDFの間を突くクロスで逆サイドのMF8竹下蓮人(3年)までつなげる。これを竹下がカットインしながら右足一閃で同点にした。

 試合が振り出しに戻り、展開は分からなくなった。

 しかし、市立船橋は直ぐさま突き放す。FKのチャンスからDF2藤田大登(3年)がヘディング弾を決め、この1点が試合展開の行く先を大きく定めた。そして、前半アディショナルタイムには丸山がゴール左隅に追加点を決めてリードを2点差に広げる。

 後半になると勢いはさらに増し、強度の落ちない市立船橋がワンサイドゲームに持ち込む。スペースが広がり始めるとFW10郡司璃来(2年)がライン間で受けながら輝きを放ち、44分には丸山の得点をお膳立て。郡司に対して草津東は複数名で対応せざるを得ない展開が増え始め、必然的に他のポジションでは少しずつ後手に回る頻度が増加。そして、後半アディショナルタイムに途中出場のFW20佐々木裕涼(2年)がカットインから左足一閃で駄目押し弾。

 序盤を粘り強く戦えた草津東だったが、強度とスタミナを維持しながら効果的な攻撃を続けた市立船橋が5点快勝で2回戦へ駒を進めた。

(文・写真=柏原敏)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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