関大北陽 vs 山形中央

 後半に入っても先にチャンスを演出したのは関大北陽。38分、CKのチャンスを得るとDF田中のプレースキックのクリアボールに反応したFW東村がシュートを放つもボールはバーの上を越えてしまう。

 山形中央も反撃。40分過ぎにDF3菊地謙辰(3年)のロングスローから関大北陽ゴールに迫るもフィニッシュまで結びつけることができない。

 その後も関大北陽がボールを保持する展開。48分にはMF11栗野優吾が左サイドからドリブルで運び、自らシュートを放つも枠を捉えられない。59分には左サイドからMF村田が攻め上がり、DF磯部へとボールをつなぎゴール前まで運ぶもシュートまでは至らない。

 直後の山形中央はリスタートからゴールを奪いにかかる。61分、DF菊地がFKを直接狙うと、64分に得たFKではDF13大風春人(3年)がプレースキック。こぼれ球をDF菊地が狙うも関大北陽GK1野津照太郎(3年)がこれをキャッチし得点を許さない。

 PK戦も現実味を帯びてきた70分、関大北陽は山形中央ゴール前まで迫ると、FW東村が右サイドからファーサイドへクロスを送る。するとフリーの状態で待ち受けていたのはDF3宝栄朔弥(3年)。「インハイの大阪予選では点を決めることができなくて、本戦では絶対に決めてやろうと思っていた」という言葉通り、ヘディングで押し込み、ついにネットを揺らす。

 均衡を破った関大北陽はその後の山形中央の反撃を凌ぎ切り1-0で勝利。キャプテンのDF4大平直哉(3年)が試合後に放った「チームはずっと“下剋上”という言葉を掲げてやってきた。それはどんな相手でも変わらない。次も簡単な試合にはならないと思うが、自分たちは負けられない」という言葉の通り、大阪府2部リーグからの全国大会頂点を目指す関大北陽が2回戦へと駒を進めた。

(文・写真=風間久志)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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