キャプテンとしてなんとか状況を打開しようと奮闘したMF大迫塁

 先制し勢いに乗る履正社はさらに46分、古田が左サイドを抜け出すと、古田からマイナスのボールを受けたMF14川端元(3年)が右足を一閃。続けざまの得点で履正社がリードを広げる。その後も履正社はMF10名願斗哉(3年)のドリブル突破や西坂のオーバーラップ。ジョンカミィ信バーのレーザーのようなパントキックなどなど、選手たちが生き生きとしたプレーをみせる。

 一方、反撃に出たい神村学園もエースの福田が強さを発揮し決定機を迎えるも、至近距離からの強烈なシュートはジョンカミィ信バーのファインセーブに止められてしまう。その後、大迫にもシュートチャンスが訪れるが狙いすました左足シュートは枠を捉えられず。

 結局試合はこのまま2-0で履正社が勝利。履正社は1回戦より確実に内容を改善し、注目のタレント軍団を完全に凌駕した。プレミア仕込みのプレーの強度や、相手の良さを消す賢さ、素早い寄せ、自分たちの武器を効果的に発揮し見事な完封勝利を飾った。

 一方、コンディション面の難しさも影響し、注目されながらも自分たちの良さを出せず、悔しい初戦敗退という結果になった神村学園。試合後には大迫が悔し涙をみせるなど、ショックの大きい試合となった。しかし、ここで体験した悔しさは、彼らにとって必ず大きな糧となるはず。プレミア昇格や選手権に向けて、ここからの神村学園の逆襲に期待したい。

(文・写真=会田健司)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)