後半から途中出場のエースFW齊藤慈斗(写真右)(写真=森田将義)
それでもゴールを奪えないまま終盤を迎えたが、歓喜の瞬間が訪れたのは35+4分。18番MF堀川直人からのパスを受けた高足が見事なトラップから、ドリブルで2人かわしてゴール前へ。「最後はコースというより気合で打った」一撃が相手GKに触られながらも、ゴールネットを揺らすとこれが決勝点となり、日本一となった。
立役者となった高足は決定機を活かせない場面が続いたが、後半終了間際に決勝点をマーク。「人一倍責任を感じていた。自分がやらないとチームも乗らないし、日本一もないと思っていました。10番としての意地を見せられたと思います。守備陣が守ってくれて、どんどんチャレンジしろと言ってくれたので、本当に感謝したいです」。
優勝した直後は喜びを爆発させた前橋育英の選手たちだったが、すでに視線は先を見据えている。「ここで優勝で終わるか、準優勝で終わるかというのは全く違う。優勝で終われたからこそ、次は狙われると思う。自分たちの目標はあくまでも3冠で、その1つを獲っただけなので、ここからまた気を引き締めて、プレミアと選手権を獲れるようチーム一丸となって、やっていきたいです」。そう口にするのは徳永。夏の祭典で得た自信と手応えをチームの更なる進化に変え、残り2つのタイトルを狙いに行く。
(文・写真=森田将義)
▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)