聖望学園 vs 浦和学院(写真=河野正)

 試合は1-1のまま延長戦に突入。その前半5分、浦和学院は左SB山岸のクロスに合わせた石川のシュートは左ポストに弾かれたが、再び石川がこぼれ球に素早く反応して決勝点をものにした。

 両校は関東高校大会予選敗退後に練習試合を組み、この時は浦和学院が0-1で敗れていた。就任4年目の村松浩監督は「質の高い聖望学園とのタフな試合に勝ったことは、チームの成長にもつながる」とまずは初戦突破にひと息ついた。

 指揮官は失点して同点にされたことよりも、追加点をなかなか奪えなかった攻撃に注文をつける。「先制点を取ると守ろうとするのか、リスクを負わずに単調な攻めになってしまうんですよ」と現段階でのチームの課題を説明した。

 村松監督はJリーグ浦和レッズのトップチームコーチをはじめ、浦和レディースの指揮も執ってなでしこリーグ優勝経験のあるベテラン指導者だ。「そろそろ結果を出したいので、今年は全国大会出場を明確な目標にしました。出場できるだけの質の高いチームをつくり上げたいですね」と穏やかな口調の中に勝負師の心意気を示した。

(文・写真=河野正)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
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