武蔵越生 vs 本庄第一(写真=河野正)

 1回戦で春日部に1-0で競り勝ち、ふじみ野との2回戦も2-0で勝ち上がった本庄第一は、主将のボランチ小倉颯太(3年)が手際よくボールを散らして両サイドからアタック。前半21分、相手のパスミスをきっかけにカウンターに転じ、1トップの吉田準平(2年)がGKと1対1になる絶好の先制機を迎えたが、武蔵越生の絶対的守護神・関根拓郎(3年)のビッグセーブに阻まれた。

 武蔵越生は今季初昇格した県S1リーグ(県1部)で4勝2敗、勝点12を挙げて首位に立つ。少ないチャンスを確実に得点に結びつけ、GK関根を中心とした粘り強い守りで好調を維持するリーグ戦と同じく、この日も敵の守備を切り裂く攻撃はほとんど見られなかったが、堅ろうに支えられて8強入りを果たした。

 井上精二監督も「もたもたしているうちにプレスを掛けられ、プレーのテンポが遅くなってしまった。もっと(相手の守りを)はがさないと、この先の戦いは厳しくなりますね」とリズムの悪かった攻撃に苦言を呈した。一方の守備については「後ろが集中してよくやってくれた。得点できなくても失点しない試合運びはうちの持ち味です」と2試合連続の無失点勝利を喜んだ。

 決勝点を挙げた須田は、初戦の2回戦でもCKなどから2得点し、CBながらこれで3ゴールを記録。「相手のGKが壁のつくり方に指示を出していて、ピッチもスリッピーだったので素早くゴロのシュートを打ちました」と破顔一笑。1年生の時はFWだったこともあり、「得点王を狙っています」と笑ったが、「うちのベースは守備なので、ヘッドと球際の強さを生かして次も無失点で勝ちたい」と細田学園戦に思いをはせた。

(文・写真=河野正)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
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