日体大柏は古谷柊介(10番)、オウイエ・ウイリアム(15番)を中心に攻め立てた(写真=多田哲平)

 しかし、オウイエの力強い中央突破や、古谷の高速クロスなどから度々決定機を迎えるも、なかなか千葉敬愛ゴールを割ることはできない。

 後半に入っても、45分のFW平野伶(3年)のシュートは相手DFにはじかれ、63分のオウイエからのFW11吉田眞翔(3年)を狙ったクロスも、わずかに合わない。70分には左サイドをえぐった古谷が強烈なシュートを放つも、相手GKの好セーブにあった。

 一方で前掛かりになっていた分、カウンターを受ける場面も散見された。59分には相手FW10鈴木桜介(3年)に際どいシュートを放たれ、その他、ロングスローからも度々ピンチを迎えた。

 それでも柴田とDF3古金谷悠太(3年)のCBコンビを中心とした守備陣が粘り延長前半を無失点で終えると、待望の瞬間を迎えたのは、延長後半、95分過ぎだった。

 放たれた左CKにDF柴田がジャンプ一番、ヘディングで合わせ、ついに均衡を破る。待ちに待った勝ち越し点だった。

 これで日体大柏は見事激闘を制し、ベスト4へ進出。強豪・流通経済大柏が待つ準決勝(6月18日)へと駒を進めた。

 かたや敗れた千葉敬愛の健闘も称賛に値するものだった。日体大柏に何度もゴールに迫られながら、GK1眞々田泰千(3年)がビッグセーブを連発し、DF4田辺浩太朗(3年)、DF2実川大智(3年)らが身体を張り続けた。攻撃でもFW9加瀬銀二(3年)が鋭い抜け出しを見せ、47分から出場したFW10鈴木桜介は巧みなテクニックとミドルシュートで幾度となく相手ゴールを襲った。

(文・写真=多田哲平)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選