後半になると、京都橘にも少しずつ勢いが出てくる。前半は効果的な攻撃を繰り出せずにいたが、中盤からサイドに展開して仕掛ける場面を作り、中央突破にもトライしていった。しかし東山の守備の強度は時間が経過しても衰えず、突破を狙う相手に厳しく寄せ、カバーリングも早く、簡単にはチャンスを作らせない。50分にはDF松橋啓太(3年)のロングスローをMF上田幸輝(3年)が頭であわせるが、バーの上に外れる。

 30度に迫る暑さの中、両ベンチとも選手交代でフレッシュな選手を送り込んで東山は追加点を、京都橘は同点ゴールを目指す。試合終盤、東山は3バックにシステムを変更し、守備を強化して逃げ切りを図る。京都橘も必死に攻める中、最大のチャンスが訪れたのが後半アディショナルタイム。ロングスローからゴール前の空中戦で競り勝つと、DF園田悠翔(2年)がシュートを放つが、東山GK佐藤瑞起(3年)がなんとか防いで試合終了。東山が1-0で勝利して、決勝戦進出を果たした。

 (文・写真=雨堤俊祐)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)京都予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)京都予選