創志学園 vs 玉野光南(写真=寺田弘幸)

 主将のCB安田右京は「2トップがスピードとフィジカルがあるのは分かっていたんですけど、そこで負けるとは思っていなかった。自分たちの方が強いっていう気持ちでやっていました」と振り返る。

 そして、飲水タイム後に玉野光南が相手の背後を突いて押し返していき、25分に先制点を奪取した。左サイドから伊藤快が上げたクロスをGKが弾いたボールを北村雄河が押し込む。この得点に選手たちは喜びを爆発させ、ベンチも応援席も一体となって喜び合った玉野光南は、その後も反撃に出ようとする創志学園を上回るパワーを発揮していった。

 前半終了間際に相手の背後を突いた伊藤が追加点を挙げると、後半も得点を重ねていく。創志学園は最後まであきらめることなく後半は相手を上回るシュートを放ったが、得点を奪うことはできず試合は4-0でタイムアップ。今年2月の新人戦・準々決勝で2-4で敗れ、昨年10月の選手権予選・準々決勝でも0-2で黒星を喫した相手に、玉野光南は勝利を収めた。

 出揃った岡山県総体のベスト4は、私立の岡山学芸館、関西、就実と公立の玉野光南となり、乙倉監督は「チャレンジャーという姿勢を持って自分たちにできることをマックスに出す。これに尽きるかなと思っています」と見据えた。

 主将の安田はもっと力強い。「私立の高校が強いなんて意識はないです。僕たちはほとんどの選手が岡山出身ばかりですけど、光南ファミリーで戦って全国に行きたいと思います」と意気込んだ。

(文・写真=寺田弘幸)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)岡山予選
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