先制点を決めた今井拓人(写真=寺田弘幸)

 リードした岡山学芸館は相手への圧力をさらに強めていく。33分に左サイドから福井槙が上げたクロスをファーサイドに走り込んでいた岡本温叶がヘディングシュートを決め、リードを2点に広げて前半を折り返した。

 後半も両チームの選手たちが身体をぶつけ合う激しい攻防が続くなか、玉野光南は50分にロングスローを投げる堀口聖悟を投入し、CBの安田右京を前線に上げてパワープレーを仕掛けていく。一段と空中戦の激しさが増していったが、岡山学芸館は慌てなかった。

 山田蒼が3点目を奪うチャンスを決め切れなかったことで試合終盤まで緊張感のある展開が続き、アディショナルタイムに市村海晴が直接FKを決めて玉野光南が1点差に迫る意地を見せたが、反撃はここまで。試合は2-1でタイムアップとなった。

 2年連続で全国大会に出場する岡山学芸館の目標は、昨年のベスト8以上。縦への推進力と爆発力が魅力のチームを率いる高原監督は、「子どもたちも『やっとスタートラインに立てた』と思っているはず。昨年のチームも本当によく頑張ったチームだったけど、今年はより個の能力があるし、全体のバランスがいい。勝負したいなと思います」と、力強く全国大会を見据えている。

(文・写真=寺田弘幸)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)岡山予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)岡山予選