国見 vs 瓊浦(写真=藤原裕久)

 パスもロングキックも難しく大味な試合展開が続くなか、個人のキープ力やドリブルを生かして打開を狙う国見。この狙いが功を奏す。前半12分に積極的なドリブルで仕掛けを繰り返してゴール前に迫ると、最後は幸偉風が綺麗に押し込み先制点を奪取。その後も国見が優勢に戦いを進めていくが、瓊浦も3バックの中央に入った坂本直を中心にセーフティに守り、簡単には追加点を許さない。

 その後も弱まる気配を見せない猛烈な風雨のなか、前半を1対0で折り返した国見は後半もシンプルにボールを動かしていくと、後半8分に今林隆之介が追加点。その後も交代出場した濱田渉帆のゴールで3-0と突き放すことに成功。カウンターを狙う瓊浦はFW内野晃汰の突破でチャンスを得るシーンもあったが、最後まで国見の守備は打ち破れぬまま試合を終了した。

 大会前に「高総体は前後半70分なので、先に失点すると苦しい。最初から勢いを持って入りたい(木藤健太監督)」と語っていた国見が、荒天のなかでもしぶとく勝つ逞しさを見せて翌日の3回戦へ進出。対する瓊浦は、堅守からのロングカウンターで戦いたかったところだが、強い雨と風という過酷な環境の中で狙いを果たせず悔しい敗戦となった。

(文・写真=藤原裕久)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
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