那覇西 vs 西原(写真=仲本兼進)
エンドが変わり、風上に立つ那覇西はサイドからの攻撃がより鮮明となりアグレッシブさが強調。クロスからシュートにつなげる場面を幾度も作り出す。対して西原は2年生GK安里大司が中心となって猛攻に耐えてきたが、後半33分。西原のバックパスを奪った那覇西の2年生FW頭山亮太がドリブルで相手CBを剥がしてGKと一対一。冷静に左脇を抜いてゴール右隅のネットを揺らし、ゲームを振り出しにした。
80分では決着つかず、前後半10分ずつの延長戦に突入。両チームとも足をつる選手が続出する中、再び西原がセットプレーを生かす。延長前半10分、ボックス内中央へ入れたボールを那覇西の選手が跳ね返すも、こぼれ球を拾ったMF兼島遼がペナルティーマーク右横付近からシュート。GK新垣碧斗が反応するもグローブを弾いてゴール右へと吸い込まれていき、西原が勝ち越しに成功する。
しかし延長後半7分、那覇西が食らいつく。ロングスローの跳ね返りを拾ったFW仲里広夢がふわりと右クロスを上げ、相手DFとの競り合いに制したMF高嶺丞がヘッド。ボールはGKの頭上を超えるループシュートとなり、そのままネットを揺らして挽回した。
2-2のまま延長戦は終了し、PK戦で雌雄を決することに。両者3人目まで成功し、迎えた那覇西4人目はクロスバーの頭上を超え失敗。しかし、続く西原4人目を新垣が止め、差をつけさせない。5人目までで4-4とし、サドンデスに突入すると7人目。今度は西原の安里がPKストップを演じる。そして、目を閉じ集中力を高めた2年生ボランチの齋藤博斗が左隅に決めて勝負あり。終始シーソーゲームの展開となる激戦を制した西原が2年連続5度目の全国選手権行きの切符を手にした。
(文・写真=仲本兼進)
▽第101回全国高校サッカー選手権沖縄予選
第101回全国高校サッカー選手権沖縄予選