神村学園、圧巻のゴールラッシュで準決勝へ

神村学園が大勝

 圧巻のゴールラッシュで危なげなく準決勝に駒を進めた。

 11月4日、第101回全国高校サッカー選手権鹿児島予選の準々決勝が日置市吹上人工芝サッカー場で行われ、神村学園鹿児島南を9-0で下して準決勝進出を決めた。

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 神村学園はこの試合からエースのFW福田師王(3年)が復帰。来季からボルシアMGに加入する点取り屋が戻り、ベスト布陣で準々決勝に挑んだ。

 立ち上がりから主導権を握った神村学園は技術力で相手を上回り、テンポの良いパス回しで5バックで守りを固めてきた鹿児島南の守備陣を翻弄する。しかし、肝心のゴールが奪えない。相手の粘り強い守備に手を焼き、あと一歩のところで決定機を決められなかった。

神村学園 vs 鹿児島南

 そうした状況下で嫌な雰囲気を変えたのがキャプテンの大迫塁(3年)だった。31分にゴール前でFKを獲得。警戒してきた相手DFがゴールライン上に立つ異例の守りとなったが、その策も難なく打ち破って先制点をもぎ取った。これで勢いに乗った神村学園は35分にも大迫のラストパスにFW西丸道人(2年)が合わせてリードを広げ、40分には福田が復帰初戦でゴールを決めて試合の趨勢を決定付けた。

 後半に入っても神村学園の勢いは止まらない。42分に大迫がネットを揺らして4-0。63分にはMF積歩夢(3年)がゴールを決めると、68分と73分にも積が加点し、僅か10分でハットトリックを達成した。76分にもU-16日本代表コンビが魅せ、左SB吉永夢希(2年)のお膳立てからFW名和田我空(1年)が得点を奪う。終了間際にはFW髙倉太朗(3年)が決め、終わってみれば9-0の圧勝で準々決勝を突破した。

 今年のインターハイは初戦で履正社に敗北。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、満足のいくトレーニングができない状況で挑んだが、まるで良いところを出せないまま姿を消した。しかし、以降はコンディションが戻り、夏の遠征で疲労が溜まる中でも強豪校に勝利してきた。そうした地道な積み上げにより、チーム力の底上げにも成功。J1清水でプレーするOB・MF髙橋大悟の実弟・修斗(2年)がサイドハーフで台頭するなど、選手層は見違えるように厚くなった。「相手に合わせて選手を変えられる」とは有村圭一郎監督の言葉。右肩上がりで成長を続ける神村学園から準決勝以降も目が離せない。

▽第101回全国高校サッカー選手権鹿児島予選
第101回全国高校サッカー選手権鹿児島予選