雷の影響で約2時間の中断をはさんで始まった後半も北九州の集中力は途切れない。前半同様に堅守でリズムを掴むと、前への推進力を活かしてゴリゴリと博多ゴールに迫る。だが博多もバランスの取れた4バックを中心に組織的な守備でゴールを守り、カウンターからゴールを窺う。両チームががっぷり四つに組み合う試合は緊張感漂う膠着状態を保ったまま時間が進んだ。だが、北九州にしてみれば膠着状態も望むところだったろう。
そして試合終盤の冒頭の攻防。一転して勝利への執着をぶつけ合う展開は7分間で5つのゴールが生まれるという展開になったが、常に先手を取り続けた北九州にメンタル面でのアドバンテージがあった。最後は気迫でわずかに上回った北九州にサッカーの神様がほほ笑んだ。
(文・写真=中倉一志)
▽第101回全国高校サッカー選手権福岡予選
第101回全国高校サッカー選手権福岡予選