飯塚 vs 東福岡(写真=中倉一志)

 その成果が立ち上がりからピッチに現れる。前線の鋭いプレスから始まる連動した守備。ボールを奪ってからの攻撃への切り替えの早さ。そして局面の強さ。開始早々に主導権を握る。東福岡が高い技術でかわそうとしても素早い寄せでそれを許さない。

 「出足も遅かったし、球際のところで勝てない部分もあったし、マイボールになった時のつなぎの部分でのミスも多かった」と森重潤也監督(東福岡)は試合を振り返ったが、それをさせなかったのは飯塚の「0.01秒のこだわり」の成果だと言っていいだろう。

 東福岡を自陣へと押し込み、カウンター攻撃に対してはキャプテン片山敬介(3年)を中心に堅守ではね返す。そして、芳野凱斗(3年)の前への推進力と、池田悠夢(3年)の鋭いドリブル突破で東福岡ゴールに迫る。

 先制点は38分。左サイドでボールを受けた池田悠夢が1人、2人とドリブルでかわしてペナルティエリアに進入、右足を振り抜いた。東福岡のディフェンス陣は揃っていたが、それを切り裂くスーパーゴールだった。

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▽第101回全国高校サッカー選手権福岡予選
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