国見は森保一日本代表監督の母校でもある長崎日大に勝利し決勝へ(写真=藤原裕久)

 「全然、駄目ですね」

 開口一番、国見の木藤監督は反省を口にした。確かに国見が持つ本来のポテンシャルを考えれば、連動性や駆け引きで物足りなさが残る試合ではあった。

 そんな中で試合の明暗を大きく分けたのがセットプレーだ。木藤監督も「質が良くなって、武器になっている」と評する北村のキックは、この試合でも先制ゴールを呼び込んだ。例え内容が悪くとも得点できる武器を持つことは国見の大きな武器だろう。3年ぶりとなる決勝戦の舞台でも12年ぶりの選手権出場を達成する大きな力となるはずだ。

 一方、長崎日大は敗れたとはいえ、積極的な攻撃や球際のタイトさで十分に国見を苦しめた。木藤監督が試合内容に不満を感じたのは、長崎日大の戦いぶりにも原因があったはずだ。敗れはしたが例年の長崎日大より力強さ、泥臭さを見せたことは来年へ向けた大きな収穫となるに違いない。

(文・写真=藤原裕久)

▽第101回全国高校サッカー選手権長崎予選
第101回全国高校サッカー選手権長崎予選