大宮南vs久喜北陽(写真=河野正)
後半に入っても大宮南の攻勢は変わらず、2分と3分にともに右クロスから決定的なシュートを外してしまった鈴木が、直後の4分にDF佐々木健吾(2年)から預かった縦パスをゴール右隅に沈めてハットトリックを完成させた。
大宮南は出足の良さで相手のパスをカットし、ボランチの荒井陽仁(3年)を起点に外からの鋭いアタックでたくさんの好機を構築。37分には、FW関根悠太(3年)が右CKをヘッドで合わせて4点目を奪って勝負をつけ、県S2Aリーグ暫定4位の力を示した。
久喜北陽は1トップの水島颯音(2年)が、2本の惜しい一撃を放ったほか、俊敏で高い技術を持つMF麻原瑛斗(2年)が攻めのポイントになったが、相手の守備を崩し切る形にはあまり持ち込めなかった。得点チャンスもほとんどなく、4年前と同じく1回戦で姿を消した。
大宮南の田中龍太郎監督は圧倒的に攻め込みながら、なかなか先制点を挙げられなかったことについて「選手権の初戦はこうなりますね、特に前半は難しいので0-0でもいいと思った。うちはリーグ戦でも多くのシュートを打ちますが、点を取れないんですよ」と話すと、「でも先制してからはリラックスできた」と4-0の快勝にひと息ついた。
今年のチームはフィジカルが弱い分、守備はグループで対応しているそうで、「春先から成長したのは、落ち着いてボールを動かせるようになったこと」と説明し、県S2Aリーグ前期は2-1で勝っている西武文理の視察に出掛けた。
(文・写真=河野正)
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