浦和北、県立川越を5-0で圧倒

浦和北の歓喜の輪(写真=河野正)

 第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選は10月9日、例年と同数の52校が参加して決勝トーナメントが始まり、1回戦22試合が行われた。

 大会は1回戦から3回戦までが原則無観客で、準々決勝からは有観客で開催される予定。決勝は11月13日、NACK5スタジアムで午後2時5分にキックオフされる。

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 ともに8月の1次予選を突破したチーム同士の対戦は、浦和北が2大会ぶりに決勝トーナメントへ進んだ県立川越を5-0で圧倒。15日の2回戦で、県S1リーグ暫定4位の強豪・市立浦和と対戦する。

 両チームとも陣形は4-2-3-1。浦和北は182センチの長身FW石井孝典(3年)をターゲットにし、182センチのMF田中泰司(3年)がトップ下で、MF喜友名泰輝(3年)が中列後方で攻撃の起点となってリズムをつくった。

県立川越円陣(写真=河野正)

 前半9分に絶好の先制機を迎えたが、右クロスに合わせた田中のシュートは惜しくもGKの正面を突いて得点できなかった。しかし17分、石井が中央やや右から強烈な左足のミドルシュートをゴール右隅に沈めて先制点を奪うと、前半だけで4得点しリードを広げた。

 27分にMF川尻大輔(3年)の右クロスを石井がヘッドで流し込んで2点目。35分にはDF上野悠登(3年)が、MF小林優大(3年)の蹴った右CKからヘディングシュートを決め、39分にも田中がゴール前のこぼれ球を押し込んで一気に4点を挙げ、勝負の大勢を決めた。

 後半に入るとややペースダウンし、前半のようなテンポのいい攻撃は展開できなくなった。それでも19分には、小林の蹴ったFKから喜友名のヘディングシュートで決定的な5点目をものにした。

 川越は2点目を奪われてから人への対応がだんだんと遅れ出し、守備の背後やスペースを突かれて守りを崩された。攻めても複数のパスをリズム良くつなげず、敵陣で好機を作れなかった。後半32分、FW宮寺功大(3年)のスルーパスに反応したMF加茂新大(3年)が決定打を放ったがGKの好守に阻まれ、前々回大会と同じく1回戦で敗退した。

県立川越 vs 浦和北(写真=河野正)

 浦和北は前回大会1回戦で、8強入りした細田学園から2点を先取しながら延長戦で屈した。

 そんな悔しさもあってか、「攻撃陣はシュート練習をよくこなしています」と就任4年目の古市元喜監督。「ボールを持ち、ボールを動かす練習をやってきたので、その成果がいくらかこの試合で出たと思う。攻撃に特長のある選手が結構いますからね」と振り返った。

 登録メンバー30人中、24人が中体連の出身で、この日の先発も10人が中学サッカー経験者だった。埼玉の公立校では16人しかいない指導者資格のA級ジェネラルを昨年取得した古市監督は、「中体連のチームでもやれるところを見せたいですね。目標はベスト8以上、準々決勝で昌平と戦いたい」と闘志をたぎらせた。              

(文・写真=河野正)

▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選