藤島崇之監督は振り返る。

 「これだけ点が取れたのは出来すぎだとは思いますけど、ゴールに向かう意識を全員が持ってくれた。ただ点を取ったところだけフォーカスされますが、良かったのはディフェンス面や攻守の連動性。そこは、また良い方向性が共有できたので、それを自信に変えていければいいなと思います」

 攻守で盤石ぶりを示し、2年ぶりの冬の全国へ向けて好スタートを切った昌平は、準々決勝で立教新座と対戦する。

 かたや聖望学園も後半に崩れはしたものの、前半は粘り強い守備を披露し、鋭いカウンターを試みた。DF2宇田川航生(3年)、MF8平野昇成(3年)、DF17西本祐大(3年)の3人は体を張ってシュートブロックに努め、DF3吉岡怜哉(3年)は序盤、荒井に食らいついた。またMF10本間翔太(3年)は運動量豊富に中盤を奔走。攻撃では、40分にFW11平野直樹(3年)のポストプレーを起点に高速カウンターを繰り出し、MF14市原憐(2年)の惜しいシュートにつなげてもいた。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選