都立東のDF米山丈偉はプレーでも声でもチームを支えた(写真=多田哲平)

 後半に入っても大森学園は流れを相手に渡さなかった。肝になっていたのがMF6豊増翼(3年)とMF8若原和(2年)。この2人が中盤で巧みにバランスを取り続けたことで、綻びを生まなかった。

 そして47分、左サイドを駆け上がったDF4澤田旭(2年)のクロスをファーサイドで笠原が合わせて追加点を奪う。

 51分には4のクロスから途中出場のFW9知久晃大(3年)がポスト直撃のヘディングを放ち、さらなる追加点の匂いを醸すと、55分にCKから豊増の豪快なヘディングが決まり、リードを3点に広げた。

 その後、DF2大澤郁輝(3年)とDF3高梨天馬(3年)を中心に都立東の攻撃をはね返して続けてクリーンシートに成功。見事に3-0の快勝で次戦へと駒を進めた。準々決勝では関東一と対戦する。

 一方の都立東もよく戦った。キャプテンでCBのDF4米山丈偉(3年)は最終ラインをコントロールしながら、時には前線に上がって攻撃に厚みをもたらし、さらに声でチームを鼓舞し続けた。FW10青野良介(3年)のテクニック、DF6井垣俊平(3年)とMF3尾花連都(3年)の運動量も好印象。また点差が開いても、最後までコミュニケーションを絶やさず反撃の姿勢を貫いたことがなにより素晴らしかった。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選