ゴール前の攻防(写真=矢島公彦)

  キックオフ直後は先のカタールW杯でもトレンドとなったハイプレスを掛け合う中、はじめにペースをつかんだのは帝京大可児。8分には10永井からパスを受けた30明石が1年生とは思えない冷静なシュートを枠内に放つなど、前線4枚の高い技術力をベースに相手ゴールを脅かした。

  しかし、インターハイ2年連続8強入りの岡山学芸館は、この苦しい時間帯をしのぐと20分過ぎかポゼッション率を高め反撃。24分にはインターハイ優秀選手の7木村がミドル。28分には8岡本が右CKで直接ゴールを狙う妙技を披露。これはPA内の競り合いがファウルを取られノーゴールとはなったものの、スコアレスドローに終わった前半を趨勢優位のまま折り返すことに成功した。

  そして、後半早々にスコアを動かしたのはやはり岡山学芸館。44分、CKからのこぼれ球を右サイドに展開し、ロスを上げたところに反応したのは福井。4井上のスルーで完全にリーとなったところを見逃さずダイレクトで右足を振り抜くと、ボールは「全ての人に支えてもらった」感謝を表すように、ゴールマウス左に転がった。

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▽第101回全国高校サッカー選手権
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