米子北はDF森川和軌のゴールで先制するも勝利には至らず
準備を全くしていなかったロングスローを片岡投入後にぶっつけ本番でトライ。
「練習では一切やっていなかったけど、片岡が相手役で投げてくれていたら、思った以上に飛んだんです。いざとなれば、武器として出せると思った。練習ではそこまですごくなかったように思うけど、今日は気合が入っていて飛ばしてくれたんです」(森重)
すると、63分だ。片岡が右サイドからゴール前に投げると、有竹がすらして最後は野澤勇飛(3年)が飛び込んで同点ゴールをゲット。これだけでは終わらない。さらに70分には左サイドから片岡が放り込み、相手のオウンゴールを誘発して一気に逆転に成功した。
前日練習で発見した新たな武器で形勢をひっくり返した日大藤沢。以降は相手に押し込まれる時間も長くなったが、森重を中心に跳ね返して相手に得点を許さずに逃げ切った。
「ロングスローは初めてだったので、これから使えるかどうかやってみます。選手たちは苦しいゲームでしたけど、一戦毎にワンプレー毎に成長してくれた。『片岡が入ったら投げてみよう』と選手たちが主体的に提案をしてくれて。明日の練習で少しやってみようと思います」
指揮官も想定していなかったが、選手たちが自ら考えて動いた結果が勝利に結び付いた。勢いに乗る日大藤沢が3回戦でどんなプレーを見せるのか。もちろん、試合では今までやってきたことしか発揮できないが、2日の神村学園戦でもまた新たな武器が出てくる可能性もある。チーム一団となって日本一に突き進む日大藤沢に次戦も注目だ。
(文=松尾祐希)
▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権