2G1Aの大活躍でチームを勝利に導いた静岡学園MF髙橋隆大

 早い時間で同点に追いつきたい昌平は後半開始からギアを上げる。しかし、直後にスルーパスに抜け出した11MF篠田翼のシュートがポストに弾かれると、2トップが相次いで負傷交代。

 昌平が同点に追いつけないまま試合は終盤へ。すると80分、静岡学園はクリアボールを前線中央で9番FW神田奏真が収めると、右を駆け上がった高橋にパス。ボックスに侵入した高橋はカットインしながらDF2人をフェイントで外し左足で逆サイドネットに流し込んだ。

 このダメ押しの3点目で勝負あり。静岡学園が3-1で昌平を下した。

 両チームの背番号10が圧巻のパフォーマンス。昌平の10番MF荒井が2試合連続ゴールを決めれば、「荒井が一発やったので凄い燃えました」と、負けじと静岡学園の10番MF高橋が2ゴール。今回の対決は高橋に軍配が上がった。

 前日に経験のない大敗を喫した静岡学園イレブンだったが、1日で戦う集団に生まれ変わった。

 「めっちゃ悔しかったですけど、これがプレミアや選手権じゃなくてよかったとプラスに捉えて、自分たちの甘さに気付けたいい経験」(高橋)「昨日選手で集まって映像を見ながら振り返ってやることを共有した」(GK中村圭佑)と、「敢えて何も言いませんでした」と川口修監督が言わずとも選手が自分たちで修正してきた。

 9月4日のプレミアリーグWESTサガン鳥栖U-18戦に向けても、敗戦がいい薬になったようだ。

(文・写真=会田健司)

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