興國 vs 神村学園

 後半、追いつきたい興國だったが、チャンスは作るものの1点が遠い。

 44分、ロングボールに端野が抜け出すもシュートは外のサイドネット。58分にも宮原がドリブルで持ち込みDFをかわしてシュートを放つも、これも広川に止められる。76分には左からのクロスに宮原が合わせゴールネットを揺らすもオフサイド。

 最後までゴールを目指した興國だったがゴールラインを割ることが出来ず。1-0で神村学園が逃げ切った。

 これで今大会2連敗となってしまった興國。悲観する内容ではないのもののここまで無得点。チャンスは作っているが、あと一歩のところで決め切れていない。しかし、初戦でハットトリックと大活躍だった相手のエース福田に危険な仕事をさせなかったCBは流石の一言。常藤奏と西川楓人のコンビの安定感は今年のチームの一番の強みだろう。

 3連敗だけは避けたいだけに最終戦、静岡学園戦での攻撃陣の奮起に期待したい。

 一方、2連勝で優勝に王手をかけた神村学園。この好調を支えるのが前線からの守備と切り替えの速さだ。特に西丸は献身的なプレスでチームを助け、攻撃面でも2試合連続ゴールと絶好調。

 「(大迫)塁さんのシュートが決まるかと思ったんですが、FWはこぼれ球や泥臭いところも大事だと思うので」と、サボらずにしっかり詰めていたことでこぼれ球にも反応。「パワーワークカップでは同じ2年生の宮原君に3点取られていたので負けられなかった」と同世代のライバルに燃えていた西丸がリベンジとなる決勝点を決めた。

 「勢いに乗ってゴールを決めたいですが、チームのきつい時間でも守備で助けたい」と最終戦に向けて意気込んだ西丸。指揮官からも「ここにきて意識が変わった」という献身性で、西丸がチームを優勝へ導く。

(文・写真=会田健司)

▽ユースワールドチャレンジ・プレ大会 2022
ユースワールドチャレンジ・プレ大会 2022