交代なく始まった後半戦。白熱した前半の空気そのままに、開始直後から両チームとも素早い展開を見せる。最初にチャンスを作ったのは都立東久留米総合。開始直後、9番がゴール前に切り込みミドルシュートを放つがこれを国士舘GKがナイスセーブ。立ち上がりの時間帯にもしっかり集中していることを見せつける。
後半は都立東久留米総合のペースで進むのかと思われた50分。国士舘は右サイドから粘ってクロスを上げ、ゴール前ヘディングでGKとの競り合いに。そのこぼれたところに9番・篠生健人が飛び込み、体全体でボールをゴールへ押し込んだ。泥臭いながらも気迫を見せるゴールで勝ち越し、チームを盛り立てる。
14分、都立東久留米総合はカウンターからの縦パスに3番が走り、抜け出してゴール前へ。ディフェンス、GKをかわしてシュートを放つが、これをゴール内で待ち構えていた国士舘ディフェンスが顔でクリア。
スピード感ある攻撃、カウンターにもしっかり体を寄せ、前戦でも走り回りプレッシャーをかけ続ける国士舘。その後も都立東久留米総合の苛烈な攻撃に対ししっかり体を寄せ、前戦でも走り回りプレッシャーをかけ守り続ける国士舘だったが、73分、PKをとられてしまう。これを都立東久留米総合6番・後藤勇也が落ち着いて決め、ついに2対2の同点に追いつく。
さらにその後、国士舘は退場者を出し1人少ない状態。だが、豊富な運動量で数的不利を感じさせない。交代で入った選手たちも良く足が動き、ボールが動く場所に、常に赤いユニフォーム姿が複数顔を出している。
その守備に、都立東久留米総合も徐々に焦りの色を濃くしていく。スペースを見つけてはロングボールを放り込むだけの攻撃が続き、リズムを作り出せない。国士舘も攻撃を繰り出すがシュートまでは打たせてもらえず。両チーム必死の攻防の末、2対2の引き分けとなった。
後半、決定機を何度も作り出した都立東久留米総合に対し、国士舘は二次トーナメントを見据えたベンチワークを見せ、引き分けを勝ち取った、とも言える。ギリギリの勝負を見せてくれた両チームに、スタンドからは惜しみない拍手が送られていた。