東京学館のFW原口夕輝は攻守に奔走した(写真=多田哲平)

 CBの神野のカバーリングやGK1原田眞透(2年)の好セーブで決定機を凌いだが、結局ゴールは奪えないまま前後半の80分が終了した。さらに10分ハーフの延長戦でもなかなか決定打を生むことができない。

 ついに決勝点が生まれたのは、PK戦突入かと思われた延長後半8分だった。一気のカウンターから右サイドを持ち上がったMF16吉村友佑(1年)が鋭いクロスを入れると、ゴール前に走り込んでいたFW22森田寿一(2年)がダイレクトで合わせてネットを揺らした。待望のゴールに選手たちは日体大柏の選手たちは喜びを爆発させた。

 苦しみながらも土壇場で勝利を拾った日体大柏はブロック決勝進出。茂原北陵との決戦に挑む。

 一方、惜しくも敗れたとはいえ東京学館の健闘ぶりは見事だった。ハイプレスの強度は最後まで落ちることがなく、ボールを奪えば迫力のあるショートカウンターを繰り出した。DF2黒澤颯斗(1年)とDF4木村輝(1年)の両SBは果敢なオーバーラップで攻撃に厚みをもたらし、DF3秋山桜我(2年)は対人の強さを発揮。またFW9平田碧芭(2年)とFW12原口夕輝(2年)の2トップは精力的にボールを追い回し、途中出場のFW11加藤隼聖(2年)とMF10坪井拓己(2年)も推進力を見せた。

(文・写真=多田哲平)