慶誠が金星(写真=井芹貴志)

 敗れた大津の山城朋大監督は、「1年生ばかりのDF ラインの甘さを突かれたが、内容としてもそこまで悪くはなかったので、これから最後のクオリティを上げていきたい。勝たなくてはいけないプレッシャーや大津の選手として試合に出るプライドも、自信につなげていってくれたら」と、選手たちの成長に期待をかける。

 昨年の県高校総体で初めて決勝まで進みながら、選手権ではベスト4進出を逃した慶誠だが、「まずはどのチームとも対等にやれるようになってから、自分たちのサッカーを出そうと、タフさや強度を求めてきた」と古木監督が話すように、ゴール前での粘りや体を張った前線の働きなど、チームとしての持ち味を出して結果につなげた格好。

 「相手は足元がうまく、前半はしっかり寄せきれず自由にプレーさせてしまったが、前半の終わり頃から自分たちに流れが来ていたので、後半も自分たちのペースで進めることができた」と話すのはキャプテンのDF成松凌汰郎。神村学園の福田師王が目標というFW中島は、「自分が点を取ることで、チームにいい流れを引き寄せたいと思っていた」と述べた通り、2得点の活躍。「決勝でも、自分が点を取ってチームを優勝させたい」と、来週の決勝で県内初タイトルに挑む。

(文・写真=井芹貴志)

▽令和4年度熊本新人戦(新人選手権大会)
令和4年度熊本新人戦(新人選手権大会)