先制ゴールを決めた郡山MF7福澤惇平(写真=森田将義)

 最初に見せ場を作ったのは、「9年前に選手権へ行ったけど、最近は近畿大会にも全く行けていない。昔強かっただけと言われることが多いけど、悔しいので俺らで歴史を変えるぞと言っていた」とMF6畑中幹良(2年)が話す郡山。前半3分には中盤でボールを奪ったMF7福澤惇平(2年)がそのままドリブルで前進し、無人のゴールにシュートを叩き込んだ。

 以降は奈良育英が押し込む時間が続き、19分には左クロスからチャンスを演出。ファーに流れたボールをDF14水流大翔(2年)が拾って折り返すと、MF19藤岡仙太郎(2年)が決めて追い付いた。直後の21分にも、CKから藤岡が決めて、奈良育英が1点リードで前半を終えた。

 後半も奈良育英のペースで試合は進み、後半16分には左サイドでのショートCKから、MF10磯貝新之助(2年)がゴール前にボールを入れると、DF20植村翔輝(1年)がオーバーヘッドでゴールネットを揺らした。2点差となってからの奈良育英はメンバーを大きく入れ替えたが、郡山はその隙を逃さない。怪我の影響で時間限定での出場となったMF10井上隼(2年)を入れ、攻勢を強めた。後半29分には中盤での跳ね返しを受けたFW9田中陽人(2年)がゴールを決めると、30分にはロングボールからゴール前に出た福澤がこの日2点目を決め、同点に追い付いた。

 郡山としては終盤に攻勢を仕掛けるのは狙い通りだったが、そこからが続かない。「延長は想定しておらず正直、何をしようか考えていなかった」と畑中が振り返る通り、守備するので精一杯。延長前半6分にMF27河原鴻介(1年)のゴールを許すと、延長後半7分にもMF7山本浬(2年)にゴールを決められ、5‐3で試合を終えた。

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▽令和4年度奈良新人戦(新人選手権大会)
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