帝京第三 vs 日大明誠(写真=田中紘夢)
一進一退の前半を経て、迎えた後半。前半終盤の勢いを維持したい日大明誠だったが、1点リードの帝京第三がペースをつかむ。朝比奈のドリブルで右サイドを制圧し、多くのCKを奪取。日大明誠は中央で硬さを見せるも、跳ね返すのが精一杯だった。そして帝京第三は57分、朝比奈のクロスからこぼれ球を嶋野創太が押し込み、再びリードを2点に広げた。
それでもなお、日大明誠は粘りを見せる。直後の59分、左サイドからのクロスを山田将聖が合わせて再び1点差に。途中出場の山田が躍動し、今度こそ追いつけるという空気が流れたが、それを打ち砕いたのは帝京第三の個の力だった。61分、小澤が左サイドでボールを受けると、左45度から鮮やかなコントロールシュート。ボールは右サイドネットに突き刺さり、すぐさま2点差に戻した。以降も櫻井元舟と高瀬佑海が追加点を挙げ、大量6ゴール。前線の個が躍動し、粘る相手を完全に振り切った。
日大明誠は4失点目の後に失速。最後まで阿部が声を張り上げ、4点ビハインドを負っても果敢に攻めたが、差を詰めきれなかった。スコアほどの差は感じられなかったが、帝京第三がゴールラッシュで王座奪取への覚悟を示した。
(文・写真=田中紘夢)
▽令和4年度山梨新人戦(新人選手権大会)
令和4年度山梨新人戦(新人選手権大会)