帝京長岡も健闘を見せ、好ゲームを演じた(写真=寺田弘幸)

 1-1のまま折り返した後半は、前半途中に負傷した山本叶多に代わって途中出場したドリブラーの安斎悠人が存在感を見せ、尚志が勝ち越しのチャンスを掴んでいく。

 57分に安斎がペナルティエリアで倒されてPKを獲得。これを白石蓮が蹴ったが、キックはゴールマウスを逸れていった。チャンスを逸した尚志は66分にも再び安斎がPKをゲットし、今度は途中出場の岡野楽央が狙ったが、岡野のキックもゴールマウスを捉えられなかった。

 二度のPK失敗で帝京長岡に流れが傾くかと思われたが、尚志の選手たちは落ち込むことなく躍動感のあるプレーを見せてゴールへ向かっていく。

 「楽しくやろうよ」。仲村浩二監督は今年、ずっとそう声をかけてきた。「サッカーは楽しいし、楽しまなきゃダメだと。守備も楽しまなきゃダメだし、攻撃も楽しまなきゃダメって言い続けてきた」。だからこそ、選手たちは苦境でも下を向くことがなかったのだろう。

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