鹿児島城西 vs 佐賀商(写真=森田将義)

 均衡が崩れたのは35+2分。佐賀商のクリアボールを跳ね返した所を「一瞬の隙を見逃さないタイプ」という石内が反応したが、DFに倒されFKを獲得した。

 キッカーに名乗り挙げたのはDF4横山輝人(2年)。「県の新人戦決勝の神村学園戦で似たような位置でFKを蹴ったのですが、凄く枠から外れた。めちゃくちゃ悔しくて、終わった後はチームメイトと一緒に蹴り込んでいた」と振り返る男が見事に決めて、鹿児島城西が先制した。

 後半2分には右CKをDF3内田輝空(2年)が競り合い、こぼれた所を石内が押し込んだ。このゴールは0-1のまま試合を進め、俊足のFW14宝蔵寺晴(1年)の投入とともに勝負を仕掛けるつもりでいた佐賀商にとって誤算だったのは間違いない。このまま試合は2-0でタイムアップ。

 「怪我やメンバー外で、沖縄に来られていない人もいる。その人たちのためにも城西高校の看板を背負って、優勝というタイトルを獲りたい。神村学園ともう1回やっても、自分たちのサッカーは変わらないので、貫き通してまた勝って優勝したいと思います」。試合後、発した石内の言葉通り、準決勝の長崎総科大附戦も勝利し、ライバルとの決勝に挑むことになった。

(文・写真=森田将義)

▽令和4年度第44回九州高校U-17サッカー大会
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