昌平 vs 前橋育英(写真=松尾祐希)

 すると、75分だ。右サイドから長準喜が右足でシュートを放つと、前橋育英の主将・GK雨野颯真が弾く。このこぼれ球に長璃喜が反応。「とにかく得点がとりたかった」(長璃喜)。角度はなかったが、思い切ってニアサイドを撃ち抜いて再びリードを奪った。

 最終盤は前半からハイペースで戦った影響を受け、昌平は足を攣る選手が頻発。それでもインテンシティーを最後まで落とさずに戦い、3試合ぶりの勝利を手にした。

 「うまくいかない時間帯はあったけど、中で修正できたので良かったと思う」

 指揮官がそう振り返った通り、粘り強く戦って掴んだ勝点3の価値は大きい。とりわけ、6月中旬のインターハイ予選は準決勝でまさかのPK負けを喫し、リーグ戦でも2連敗中だった点を考えれば、浮上のきっかけを掴む一戦になったのは間違いない。

 次なる相手は首位を走る青森山田。勝利を掴めれば、よりチームの勢いは加速する。今後の戦いを占う上でも重要な一戦になるはずだ。

(文・写真=松尾祐希)

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