鵬学園のFW伊彪吾は1ゴール(写真=森田将義)

 以降も何度か鵬学園のゴールに迫ろうとしたが、「ゴール前に持ち込まれても最後、自分たちが抜かれなければ失点することはない。最後のカバーも自分と相方が話し合いながらできている」と話すDF5鈴木樟(3年)とDF4加藤悠斗(3年)のCBコンビの守りを崩しきれない。

 反対に32分には北越ボールを奪った松田の攻撃参加から見せ場を作るなど、奪ってすぐに北越の背後を狙った鵬学園の見せ場が増えていく。42分には長いボールからゴール前を抜け出したMF6小石凌(3年)のシュートでCKを奪うと、MF7青木優斗(3年)のキックを松田が頭で合わせて、鵬学園が先制。後半5分にも中央を運んだMF10丸山哉汰(3年)のスルーパスから、ゴール前を抜けたMF11千明飛雄(3年)が2点目をマークした。

 チャンスをきっちり物にした鵬学園だが、ここからは上手くいかない。「後半の頭に2-0になって、やりづらくなった」と振り返るのは赤地監督だ。北越が後半頭からMF14鷲尾温斗(2年)を入れてボール回しがスムーズになったのも相まって、持たれる時間が続くと21分には久住の左CKから髙橋航がヘディングシュートを決めた。

 30分にはゴール前を抜け出そうとした髙橋航が倒され、ペナルティエリア手前でFKを獲得。これを鷲尾が直接狙ったが、ゴールの上に逸れた。良い時間帯に追い付けなかった髙橋は「良い時間帯に決めきれないと今日みたいな展開になるので、練習とかでもっと詰めないといけない」と悔やんだ。

 「前半、前から守備に行けなくて長いボールを蹴られた結果、DFが走らされていた。それで最後は守備の強度が落ちた」(北越・荒瀬陽介監督)結果、試合終盤は再び鵬学園がチャンスを演出。35分には左でのリスタートのこぼれ球をゴール前に入れ直すと、FW13山田智稀(3年)が競ったこぼれ球をFW9伊彪吾(3年)がスライディングで押し込み、3点目。45+3分には左のMF和田陸(2年)が粘って中に運んだボールをラストは山田が決めて、4-1で鵬学園が勝利した。

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