阪南大高 vs セレッソ大阪U-18(写真=会田健司)

 ここまで開幕から2戦10発と波に乗る阪南大高をねじ伏せたセレッソ大阪U-18だったが、ゲーム後の島岡健太監督は「全然ダメでした。あまりにも相手にボールを渡しすぎで、本人たちが一番わかっていると思いますが、全然ダメだったというのがわかったのが収穫です」と厳しい目で試合を振り返った。

 ボールを持っている時は「止める、蹴る、運ぶ」ボールを持っていない時は「受ける、外す、見る、見ない」という技術に対して明確な基準を持ち、個々のプレーでそれがしっかり出来ているのかという部分を指揮官も選手たちも共通して口にした。

 キャプテンの皿良も「まだまだ技術が足りない。もっともっと正確に止められればもう一個早く前に行けたり、ちょっと流してしまって前に行けるチャンスを逃していたり、細かいところなんですけど、そこを自分たちは追及してやっているので、そこをこだわってやっていけばもっと楽な試合運びにできる」と勝って満足する様子が一切ない。技術の向上に貪欲なチームはまだまだ進化を続けそうだ。

 一方、初黒星を喫した阪南大高も選手たちの能力の高さが随所にみられた。池久保と上山の2トップに両サイドのMF9茅野裕太(3年)とMF13弓場潤哉(2年)が絡む攻撃は迫力十分。1年次から出場機会を掴んでいるDF10宮崎悠大(3年)やMF6福本一太(2年)も安定感を増している。しかし好調な攻撃陣に比べると、3試合で8失点と失点の多さは気になるところ。次節からの守備陣の奮起に期待したい。

 (文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2023 関西1部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2023 関西1部