カマタマーレ讃岐U-18 vs 今治東中等教育学校(写真=森田将義)

 「点を決められてからは、いつも通りの力が発揮できたと思っています」。亀田が振り返った通り、先制点を奪ってからは讃岐のペースで試合が進んでいく。効果的だったのは、2列目からフリーランを繰り返したMF5岡本一晟(3年)の動きだ。「試合の入りから、みんなが上手くポジションをとってくれて、少しだけ優位性が取れていた。僕らが中盤で動かすことで背後は絶対に空くと言っていた」(永田亮太監督)。狙い通りの飛び出しで相手のラインを下げると、空いた手前のスペースを使ってボールを動かしていく。29分には右で受けた土居がテクニックで相手をかわして、シュート。41分にはロングボールから岡本が左サイドの高い位置をとり、中に送ったボールをFW10藤本隆之介(3年)が合わせたが、GK1井門泰誠(3年)に阻まれた。「前半はたくさんチャンスがあったのに決めきれなかった。2点目がとれていれば楽な試合になった」と反省を口にするのは、亀田だ。

 対する今治東は、「今年出ている選手の多くが、去年ほぼ試合に出ていないし、遠征も行けていない(谷謙吾監督)。昨年から試合経験を積んできたDF3岡田瑛斗(2年)も怪我で離脱中。最終ラインでDF5越智彪乃介(2年)が前への強さを発揮し、中盤ではMF18倉瀬悠葵(1年)が組み立てセンスの高さを感じさせてはいたが、思い通りに前進できない。後半に入ると、怪我でスタートから外れていたエースのFW10大荒陽平(3年)を投入し、彼のスピードで攻撃の活性化を狙った。狙い通り相手エリアでの時間が増え、後半5分には大荒のパスを受けたFW11髙瀬一光(2年)がPA前で倒されFKを獲得するなどしたが、「後ろはゼロで行こうと言っていた。1-0だったので、どちらに次の点が入るかが大事だとも言っていた」(亀田)と讃岐の守備陣は集中力を切らさず対処する。

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