愛媛FC U-18イレブン

 4分に左CKを得たFC今治U-18は、昨年トップチームでJ3リーグ1試合出場を果たしている馬越が「セットプレーであらかじめいくつかデザインしていた」(小川秀樹監督)中の1つとなる低い弾道のボールを右足で供給。愛媛FC U-18のクリアミスを誘ったボールはゴールへ吸い込まれ、FC今治U-18が先制点を奪取。青色の歓喜がピッチ上に広がった。

 ただ、ピッチ上から徐々に水が引いた30分過ぎからは愛媛FC U-18が「サイドからポケットに入れてから前に出ていく」(DF喜安)本来のフットボールを展開する。30分にはMF吉見の仕掛けからオーバーラップしていた喜安がシュート。44分には左CKからの混戦を責め立てたがあと一歩ゴールは割れず。前半はFC今治U-18が1点リードで折り返した。

 後半に入っても攻める愛媛FC U-18、耐えるFC今治U-18の構図は変わらず。70分には佐伯に変え、推進力に優れる田頭星梧(2年)を投入し、さらにサイド攻撃の圧を強めた愛媛FC U-18の努力は74分、ついに実を結んだ。

 田頭の鋭いシュートにより獲得した左CKを再び田頭が蹴ると走り込んでいたのはDF渡部。「これまでずっとファーサイドに入っていたので、今度はニアサイドに入ろうと思った」機転を利かせた判断によりフリーとなった背番号4の頭にピタリと合ったボールは逆サイドネットに入る同点ゴールに。今度はオレンジの歓喜がホームサポーターの声とともにピッチ上を包んだ。

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