鹿児島城西イレブン(写真=中倉一志)
とにかく鹿児島城西の戦い方は徹底していた。どのような形であっても、ファーストチョイスは相手の背後に向かうハイボール。九国大付が高く弾むボールの処理に手間取っているところに激しく寄せてボールを落ち着かせない。九国大付が止む無く蹴り返すと、また長いボールを背後へと送り返した。
自分たちのサッカーをさせてもらえない九国大付は、53分に浅川慶太郎(3年)に代えて濱田俊大(2年)を、さらに76分には岩井南郁(2年)、一木拓翔(3年)に代えて平田豊輝(2年)、櫻木颯哉(3年)をピッチに送り出す。そしてCBの安高羅央(2年)前線に上げて濱田俊大とともに長身選手を最前線に並べた。これが試合の流れを変える。警戒してラインを下げる鹿児島城西に対して九国大付はセカンドボールを支配。クロスボールをどんどん放り込むパワープレー気味のプレーで攻勢に出た。だがあと一歩が足りず。最後まで粘り続けた鹿児島城西が1点のリードを守り切って開幕2連勝を飾った。
互いの間に力の差はなく、先制点のシーンを除けば内容は一進一退。ただやりたいことを徹底させた鹿児島城西と、やりたいことをさせてもらえなかった九国大付の差が勝敗を分けた一戦だった。
(文・写真=中倉一志)
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