狭山ヶ丘のMF貮百免稜也は攻守に奔走(写真=多田哲平)

 さらに57分には、カウンターで相手MF6山本悠太(3年)に抜け出された大ピンチを防ぐと、その直後の逆襲で決定機を作るも、これもゴールには至らない。

 歓喜の瞬間は終了間際に待っていた。79分、右CKから途中出場のDF4岸雅也(3年)が値千金のゴールを奪う。

 間もなくして試合終了のホイッスル。1-0で勝ち切った武南が準々決勝への切符を手にした。

 武南の内野慎一郎監督は「判断力にものすごく欠けたゲーム」と総括。「手数は打つけど、ひねってばかり。素直なパスの中にひねりを入れるから相手は混乱するわけですが、そのバランスが良くなかった」と攻撃面の反省を語った。

 一方の狭山ヶ丘は、武南の出足の早いプレスに苦しみながらも、粘り強く守って隙を見てカウンターを狙った。山本、MF8貮百免稜也(3年)、FW10玉城昊輝(3年)は攻守に貢献。DF24栗原拳飛(3年)とDF25川又洋介(3年)の2CBは体を張ってゴールを守った。そして、なによりGK内山のファインセーブは印象的だった。

(文・写真=多田哲平)

▽令和5年度関東高校サッカー大会埼玉予選
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