海外勢との対戦は貴重な経験に…兵庫県選抜がチョンブリに4-0勝利

両チーム集合写真(写真=森田将義)

 「ガバナーカップ兵庫ユースサッカー2023」は24日に三木防災公園陸上競技場で大会2日目を実施。チョンブリFC U-18(タイ)と兵庫県選抜U-18の一戦は、DF7古林颯斗(神戸星城3年)の先制点を皮切りに4点を奪った兵庫県選抜が勝利した。

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 U-16年代で挑む国体少年男子の部の活動をもって、トレセン活動を終える県が多い中、U-17年代以降もトレセン活動を定期的に続けるのが兵庫県の特徴。全国大会に出場するのが難しいチームにとって、高校年代で数少ない晴れの舞台としてガバナーカップはモチベーションになっている。

 県内屈指の進学校、兵庫高校でプレーするDF塩谷伊吹(3年)にとっても、この大会は特別な物だ。「昨年、1 個上の先輩、菊池颯君が出ている試合を見て刺激を貰った。自分も出たいと思って、1年間頑張ってきました。普段、土のグラウンドでプレーしているので、芝で上手い選手と一緒にプレーできるのは大きい」。

兵庫県選抜U-18イレブン(写真=森田将義)

 ましてやこの日の対戦相手は普段ならできない海外勢。「前半の立ち上がりは少しフワッとした」(DF26宮谷桔平、滝川3年)ため、主導権を握りながら決定機まで持ち込めない場面が続いたが、時間の経過とともに選手同士が上手く修正していった。

 サイドの幅を使った攻撃が機能し始めると前半26分には高い位置でボールを奪った古林がそのまま相手ゴール前まで持ち込み、左足シュートをゴールネットに突き刺した。

 31分にはピンチも。MF9パッシャラポン・レックンのパスから、MF14アーチット・サンカーが右サイドを突破。ゴール前に入ったパスから、FW10トンタワン・プンタムニーにシュートを打たれたが、GK21宇治大輝(神戸星城3年)が阻止して、リードしたまま前半を終えた。

 後半開始45秒には右サイドを破ったFW20松本玲也(滝川3年)のパスから、FW17井上龍司(エストレラ姫路FC U-18、3年)が2点目をマーク。後半から入ったMF8北藤朔(神戸弘陵3年)も「1-0の展開で試合に入ったので、自分が点を決めようと思っていた」と切れ味鋭いドリブルを積極的に仕掛けて、見せ場を作った。

 「ピッチの状況に慣れて、喋る量が増えた。コーチングの量が増えた結果、前線で奪える回数が増えた」(宮谷)のは前半からの変化で、チョンブリコートで試合を進めていく。7分には左サイド、北藤からのボールを受けたMF10有園依咲樹(神戸弘陵3年)が浮き球を上手くコントロール。そのまま放った技ありなミドルが決まり、3点差となった。

 32分にはFW神戸彪吾(滝川第二3年)が密集を抜けてシュート。こぼれ球を狙った松本のシュートもGKに阻まれたが、3度目を狙ったFW18張間仙太(三田学園3年)が押し込んで、4‐0でタイムアップを迎えた。

 「海外の選手は一歩目で足が伸びたり、身体を張るところは張っていたので、凄くやりにくかった」と宮谷が振り返った通り、選手が普段できない経験を詰めた意味は大きい。ガバナーカップで積み上げた経験を自チームの活動に活かし、成長速度を上げていく。

(文・写真=森田将義)

▽第11回国際ユースサッカー大会 知事杯 ガバナーカップ
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